我孫子武丸
ミステリを読み始めた一番最初のキッカケは「かまいたちの夜」です、ものすごい普通。 中学生ぐらい の時に読んだ「殺戮にいたる病」がすべての始まりと言っても過言ではありません。 そしてここから島荘へ派生して 今にいたる、初めての人。 我孫子武丸ベストはどう足掻いても「殺戮にいたる病」、犯人の名前は蒲生稔です。


「警視庁特捜班ドットジェイピー」(講談社文庫)
完全な極上エンタメ小説。
しかしレッドとピンクがいない戦隊物なんてどうなんだと、冷静に三枝がレッドで一ノ瀬がブルーで沢渡がピンクですよね、 それじゃあ普通すぎるか。
本当にベタに濃い人選、仰々しく紹介されていた三枝の銃と一ノ瀬のパソコンスキルが全く使用されなかった件。  早峰と沢渡のツボついたキャラといい、一番警察らしくないある意味実用性抜群なスキルの窪寺とそこまで揃えなくてもな面子が面白かった。  敵キャラからしてあれだったしね、もっとベタベタなものを想像していたけど思いっきり外してこられたのがたまらない。
続編に金と銀が出るらしいけどそれより前にもっと5人とボスを掘り下げて欲しいです、消化不良で物足らない感じが若干残ってます。

「ディプロトドンティア・マクロプス」(講談社文庫)
この当時から続編の狩人はあったんですね、10年越しはなかなか感慨深いすね。  前半のハードボイルドな感じから後半の大決戦への流れはやっぱり色んな意味でおかしい、一作に色々なジャンルを詰め込みすぎです。
一昔にやりまくってたAVGをやりたくなってきた、EVEとか黒の断章とか色々思いだした、おお懐かしい。

「狩人は都を駆ける」(文春文庫)
前作は大決戦ぐらいしか覚えていなかったり。
子供のころから食べてて馴染んだ味が一番しっくりくると言いますし、 そういう意味ではミステリデビューの我孫子武丸はやっぱり一番肌に合います。
◆狩人は都を駆ける
殺してきたことにビックリ、変に保護されるよりは後味は逆にスッキリなのかもしれないですけども、面白いね。
◆野良猫嫌い
二人目の犠牲者。 野良猫から凄いところへ着地しましたね、後味最悪なのがいい感じです。
◆狙われたヴィスコンティ
犬がガムをつけられるお話、何の話やねんって思った。
◆失踪
前半の勢いがここにきて収束気味に、ほんわかな感じもいいけどももう少しバイオレンスもほしい。
◆黒い毛皮の女
猫飼いたい、でも犬飼いたい。

「弥勒の掌」(文春文庫)
やっぱり自分にとって我孫子武丸は印象深い人なんだと改めて思い直す、現在での1/300冊の衝撃より 若かりし頃の1/5冊の衝撃の方が鮮明に残るのは当たり前ですし、だからこそその分期待してしまうのも自然な流れなわけで、 そしてその期待通りにスッポリ収まってしまうからまた次を期待してしまうのも当然、でも、でもその次が中々出ないなんて 本当に罪作りなヒト。

「殺戮にいたる病」(講談社文庫)
全くミステリ擦れしてない時分に読了したものですから、正直意味がよく分からなかった思い出があります。  それにしてもこんなエログロを思春期に読んでよく曲がらなかったと思います、思春期だからこそ大丈夫だったのか、それとも 一周して戻ってきたかのどっちかでしょうね。 と思えている内が幸せですね。

「人形はライブハウスで推理する」(講談社文庫)
相変わらずのコテコテのラブコメですが、それをそれと感じさせない爽やかであったかい感じが 心地良いのですが‥基本的に間隔が空いてますよねぇ、もうちょっとだけ頻繁に出て欲しいと思うのは贅沢な悩みなのでしょうか?

「少年たちの四季」(集英社文庫)
あまり文章上手くないから思ったこと書けないけど、少し昔を思い出すほろ苦い物語でした。  やっぱり我孫子武丸はいいねぇ。

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