法月綸太郎
基本的に面白い人だと思うんですけど、あまり印象に残ってません、やっぱり本が出ないことにはねぇ。  長編はどうしても悩みを聞かされてる感があって、あまり好きではないけども、その反面短編は短い分そんな暇はないのか、 すごくあっさりしてて面白いという印象。 法月綸太郎ベストは「法月綸太郎の功績」?とりあえず短編を選ぶことは間違いないです。


「犯罪ホロスコープI 六人の女王の問題」(光文社文庫)
シリーズものとは攻めてきますね、後編は何年後だろう。
一時期に比べたらスッキリしている印象、短編だからだとかじゃないと思いたいですね。  悩みから完全に解き放たれた法月綸太郎の作品を読んでみたいす。
◆ギリシャ羊の秘密
公安がホームレスに潜入って、お仕事って大変ですね。
◆六人の女王の問題
今まで殺ろうとして逆にミスって勝手に死んでいくお話は色々ありましたけどね‥酒の力は借りてはいけません。
◆ゼウスの息子たち
前二作が犯人と被害者の関係性が華麗に逆転してきたので、ここいらで気合い入れて肩肘張って読み始めてもやっぱり読み取れなかった、双子は面白いね。
◆ヒュドラ第十の首
しかし星座関係の神話は若干流し読みだったんですけど、毎回事件と神話をこじつける様に物語をしめる法月綸太郎は何かいいね。
◆鏡の中のライオン
妻はともかく妹の存在を降って湧いたような思いつきで指摘するなんて。
◆冥府に囚われた娘
同じ手法で罠にかけるのりりんが素敵。

「生首に聞いてみろ」(角川文庫)
終始淡々と淡々と流れていましたが、ふと気がついたら盛り上がっていた、もう少し気を抜いていたら 乗り遅れかけた、です。 何を書いているのか自分でもよくわからないけども、まぁいいや。

「法月綸太郎の功績」(講談社文庫)
色んな意味で久し振りなので一言感想でも。 [1]基本的にダイイングメッセージモノって苦手なんですよね、 懲りすぎて本末転倒とか。 とりあえず死にかけでペン持ってて犯人知ってたなら所構わず名前書こうよと、気付かれて 消されるとかそんな気を利かせなくても。 オマージュなのは分かりますけど、まぁクイーンを読んだことのないヤツの戯言と。 [2]そして密室モノ、フィクションの中では使えないトリックを現実で使っちゃったと言うフィク‥。 [3]一番のお気に入りです。 あとがきに書いている通りにそんなに難しくなく珍しくトリックが見抜けた作品ですが、まぁそんなことより最後のオチは 初めて聞きました、オモロ。 [4]根気。 [5]最後はネタバレ「180°回転はチラッと頭を過ぎったのですが跡が 残っているの台詞にサックリやられました、もうちょっとちゃんと読みましょう。」最後に、とりあえずもう少し頻繁 (せめて年に一冊ぐらい)に読みたいと思うのは贅沢な願いでしょうか。

「法月綸太郎の新冒険」(講談社文庫)
約一年前に新刊で購入したモノをやっと読了。長編では愚痴と言うか悩み?を延々と書いてて 少し‥って感じなんですけど、短編集の今作ではそんなページもないのかあっさり風味、そんなこんなで面白い、いや面白い。  短編一編一編が良質で正直この人こんなに良かったかなと失礼ながらも思ってしまいました。 どんでん返しでオススメ。

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