夢野久作
とてもとても魅力的な意味不明、と言うか何も言えない。 夢野久作ベストは「ドクラ・マグラ」、何も言えない。


「犬神博士」(角川文庫)
あれだけ痛い目?にあったのに平積みされていたからと、ついつい手に取ってしまった‥正直夢野久作には もう手を出すまいと軽く誓っていたのに、ドクラ・マグラを読んだ弊害なんですかね、これが。
でも今までの中では一番読みやすかったですね、吃驚するぐらいシンプルにチイ少年の冒険活劇、 まさにジェットコースターのような展開に結構ドキドキしました。 それでも何時も通りに時間かかり体力使い精神力削られての読了ですが、 とりえずオススメ、入門編としてはいいんじゃないでしょうか。

「ドグラ・マグラ」上下巻(角川文庫)
これ読了してもまだ上巻なんですよ実際、意味不明とか奇人変人とか先入観ありの状態で 読み始めるものの、やっぱりその通りだったとしか言えない。 どうしても読んでも読んでも内容が頭に入ってこない、 本当に気がつくと2・3ページ進んでて、?となるリアルキング・クリムゾン状態。 調子良く内容が頭に入ってきてると 思い込んでる状態になっても本当に一瞬、すぐに終了。 それでも頑張って読むも一度に20ページぐらいしか読めない、 眠くなったり気が散ったりで集中力が途切れます。 案外、逆に夢現の状態で読んだ方がしっくりくるかも知れません、 同じような状態に近い方が良いのかもしれません。 でもこの時点で既に解釈がずれて来てる気もしますが。
て言うかこれはミステリなんですか、なんですね。 頑張って合理的に解釈したら理解出来るんですか? 簡単に理解出来れば意味不明なんて解釈?が出回らないと分かってますが。 そもそもどれが事件なのか何が問題なのか 特定出来ない、もう全部事件でいいよ。 むしろ事件なんてないんだよきっと。
この中で何故か「キチガイ地獄外道祭文」だけはスルスル読みやすかった。語呂がいいんですかね、 自然にリズムつけてノリノリで読んでいた。 きっと多分これがこの本の読み方のヒントなのでしょう。
今までそこそこ???な作品も読んできたけどやっぱり群を抜いています。 正直これから 下巻読むのが億劫、ああ嫌だ。

そして下巻。ちなみに物語に対しての考察なんかは全くありません、と言うかできません、なのでそういうの求めてる人は ちゃんとした所へ行ったほうがよろしいかと。
やっと終った、もう読まなくてもいいんだというのが正直な感想、これのあとに「戯言」と「ヴァルプルギス」 が控えてなかったらもう3倍は時間かかったような気が、つーか何度やめて次行こうかと思ったことか。 そもそも時間がかかるのは無駄な改行が 一切ないのが問題なのかと、もう1ページ1ページがビッシリと真っ黒、コレと比べると下半分が真っ白な擬音だらけの小説なんてもう楽勝だね。
それでも上巻に比べるとだいぶ読みやすくなっているような、クライマックスになるにつれどんどん引き込まれていくのは、 やっぱりさすがとしか、意味はわからないけどね。
夏の間にコレと「黒死館」読んで三大奇書制覇したかったんですが、厳しいかな、せめて間に一冊ぐらい現代の小説を 読まないと息が続かない。 そもそも昔の作品ってなんか読むのにパワーを使うんですね、なんでだろう、言い回しや文章のリズムがあわないとか。
まぁ読む者が一度は精神に異常をきたすと言われる作品ですけど、一度くらいは読んでみてもいいんじゃないでしょうか、 別に異常きたしてもいいじゃない、とりあえず下手なエロ本より買うの恥かしい表紙ですが。

「少女地獄」(角川文庫)
ほどほどの厚さでしたのに、なんでだろう、読んでも読んでも読んでも読んでも進まなかったのは、 どんなにのんびりでも平均一日50ページぐらいは消化出来るのに。 まだまだ修行が足りませんね、もっと読もう。  格好良い感想を書けるようになるためにも。

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